
食器用洗剤は植物を傷めずにアブラムシを殺せますか?
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食器用洗剤は直接かかったアブラムシを殺すことがありますが、結果は安定せず、殺虫石けんよりも植物に障害を与えるリスクが高くなります4,7。ほとんどの食器用洗剤は油汚れを落とすために作られた合成洗剤で、葉を保護するワックス質のクチクラを傷めることがあります5,6。脂肪酸カリウム塩から作られた登録済みの殺虫石けんのほうがリスクの低い選択肢です。製品ラベルに従ってください3,5。

食器用洗剤は本当にアブラムシを殺しますか?
アブラムシ(アブラムシ科、Aphididae)は、体が柔らかく洋ナシ形で、植物の汁を吸う昆虫で、腹部の後端に対になった管状の角状管があります1。このような体の柔らかい害虫こそ、石けんや洗剤が効果を発揮する対象です。これらは接触によってのみ作用し、細胞膜を破壊して、虫を急速な脱水によって死なせます3。石けんの中には、昆虫のクチクラを覆うワックス質の外層を洗い流し、その防水性を失わせるだけのものもあります7。
カリフォルニア大学協同普及事業(University of California Cooperative Extension)は、特定のハンドソープや液体食器用洗剤は効果的な殺虫剤になりうる一方で、多くの石けんや洗剤は殺虫剤としての効果が低いとも指摘しています7。アイオワ州立大学普及部は、食器用洗剤の害虫への効果を限定的で安定しないと説明しています4。シルバーリーフコナジラミの幼虫を用いた実験室試験では、家庭用の液体食器用洗剤のほうが市販の殺虫石けんよりも毒性が高い結果でした8。したがって「アブラムシを殺すか」という問いへの答えは、薬液が十分にかかったアブラムシについては多くの場合「はい」です。問題は、植物にどのような影響を与えるかです4,7。
北米では、低温で天敵の活動が抑えられる春にアブラムシの数が増え、自然による抑制は夏と秋に最も強くなります1。新しい植物へ広がる有翅アブラムシは主に春と秋に現れ、真夏の暑さまでに姿を消す種もあります。この時期、気温が32 °Cを超えるときは石けんスプレーを使用すべきではありません2。南半球では、同じ春の増加はおよそ九月から十一月にあたります。
食器用洗剤のスプレーは植物に害を与えますか?
与えることがあります。食器用洗剤は食器の油汚れを落とすように作られており、葉の表面のワックス質のクチクラを溶かして植物に障害を与えるおそれがあります6。フロリダ大学の普及指導専門家は、クチクラは微生物や水分の損失に対する植物の主要な防御層であり、これがはがされると蒸散による水分の損失が増え、葉が乾燥すると説明しています5。同専門家は、アブラムシ防除のために食器用洗剤の混合液を散布した翌日に、クロタラリア(タヌキマメ属)の植物に生じたクロロシスと壊死性の斑点状のくぼみを撮影しています5。
圃場のデータも同じ傾向を示しています。査読付きのトマト研究では、洗剤の濃度、散布回数、またはその両方が増えるにつれて植物の乾物重と果実収量が低下し、洗剤は果実の成熟も遅らせました。低濃度で週ごとに散布する方法では障害が低減しました8。葉の損傷は繰り返しさらされることで蓄積しうるため、石けんの散布回数が重要です3,7。粉末の食器用洗剤と、すべての衣類用洗剤は刺激が強すぎるため、植物には使用できません7。
典型的な障害は、黄色または褐色の斑点、葉先の焼け、葉焼けとして現れます6。コロラド州立大学普及部は、食器用洗剤には植物を傷め、土壌に損傷を与え、水路を汚染しうる強力な洗浄成分が含まれていると述べ、自家製の石けん液による害虫防除を推奨していません3。
食器用洗剤と殺虫石けんの違いは何ですか?
両者は英語ではどちらも「soap(石けん)」と呼ばれますが、別の製品です。食器用の「石けん」は、正確には石油化学製品から作られる洗剤です4。殺虫石けんは本来の石けんで、水酸化カリウムを用いて作られ、選ばれた鎖長の脂肪酸を配合した脂肪酸カリウム塩です5,6。害虫防除用に販売される製品は、害虫を防除し、植物への障害を最小限に抑えるよう選定されており、品質も一定に製造されています7。
- 石けんスプレーの自家製レシピは濃度の差が大きく、酢やアルコールなど、植物に薬害を起こす可能性のある成分が加えられていることも少なくありません5。
- 家庭用石けんは単一の化学物質ではなく複数の成分の混合物を含むため、最小リスク農薬に対する連邦の適用除外の対象になりません3。
- 洗剤は有害な生物と有益な生物を区別せず、昆虫を殺す有益な糸状菌も阻害することがあります5。
| 項目 | 食器用石けん・洗剤 | 殺虫石けん |
|---|---|---|
| 化学組成 | 合成洗剤やその他の洗浄用化学物質 | 脂肪酸カリウム塩 |
| 用途 | 油汚れや油性の残留物の除去 | 植物への障害を最小限に抑えた、体の柔らかい昆虫やダニの防除 |
| 農薬登録 | 農薬として未登録 | ラベル付きの登録製品 |
| 希釈濃度 | 自家製レシピによって大きく異なる | 製品ラベルで規定 |
| 影響を受けやすい植物 | 指針なし | 散布してはいけない植物がラベルに記載されている |
| 植物への障害リスク | 高い | ラベル記載の使用方法に従えば低い |
植物を傷めずにアブラムシに石けんスプレーを使うには?
登録済みの殺虫石けんを使用し、希釈濃度と再散布の間隔は製品ラベルに従ってください5。結果を左右するのは散布の行き渡り方です。葉裏にいるものも含めてアブラムシに薬液がかかる必要があり、乾いた後は効果がありません2,3。巻いた葉の内部のアブラムシには薬液が届かないため、その葉は剪定して取り除いてください2,3。
- 水分ストレスを受けている植物や、気温が32 °Cを超えるときには散布しないでください2,5。
- 早朝や夕方の早い時間など乾きにくい時間帯に散布し、日差しの強い暑い午後は避けてください6。
- まず植物の一部で試し、株全体に処理する前に少なくとも24時間待って、斑点や葉焼けが出ないか確認してください6。
- 硬水では、ミネラルが脂肪酸と結合して石けんかすになるため、石けんの効果が下がり、障害も起こりやすくなります6,7。
- 定植したばかりの若い苗、発根していない挿し穂、柔らかい新芽のある植物、開いた花は障害を受けやすくなります6。
- 影響を受けやすい植物としてよく挙げられるのは、スイートピー、ケマンソウ、フクシア、ハナキリン、イロハモミジのほか、一部の多肉植物、シダ類、葉に毛のある植物です5,6。
食器用洗剤の代わりにアブラムシに効く方法は?
定着したほとんどの植物はアブラムシの食害に耐え、生長とともに被害を克服します。また、アブラムシの大発生も、天敵が増えたり暑い時期になったりすると急速に減ることがよくあります2。UC IPMは、まず化学的でない方法を推奨しています2。
- 丈夫な植物では、強い水流でアブラムシを払い落としてください。ほとんどは再びはい上がれず、朝早くに散水すれば葉がすぐに乾きます2。
- 激しく寄生された葉や新梢を剪定して取り除いてください2。
- 天敵を保護してください。テントウムシ、クサカゲロウ、ハナアブの幼虫、ジョウカイボン、そしてアブラムシを乾いた金褐色のマミーに変える微小な寄生蜂などです2,1。
- アブラムシを天敵から守るアリを防除してください2。
- アブラムシの繁殖を助長する窒素肥料の過剰施用を避け、緩効性の肥料を少量ずつ施用してください2。
- それでも散布が必要な場合、UC IPMは、ほとんどの状況で殺虫石けんとオイルを最良の選択肢と評価しています。後から飛来する天敵に害を与える残留物を残さないためです2。
要点
- 食器用洗剤は薬液がかかったアブラムシを殺すことがありますが、効果は安定せず、多くの洗剤は殺虫剤としての効果が低いです。
- 食器用洗剤は葉のワックス質のクチクラをはがすことがあり、トマトの圃場研究では、洗剤の繰り返し散布が生育と収量の低下と関連していました。
- 殺虫石けんは脂肪酸カリウム塩から作られた登録製品で、植物への障害を抑えるよう選定されています。製品ラベルに従ってください。
- どの石けんも接触によってのみ作用します。葉裏まで散布し、32 °Cを超える暑さやストレスを受けた植物は避け、まず数枚の葉で試してください。
- 散布が必要になる前に、水の噴射、剪定、天敵、窒素の削減で、ほとんどのアブラムシの問題に対処できます。
参考文献
- Aphids (University of Wisconsin Garden Facts XHT1043)
- Pest Notes: Aphids (UC ANR Publication 7404)
- Insect Control: Insecticidal Soap (Fact Sheet 5.547)
- Can I use dish soap instead of insecticidal soap to treat for insect pests?
- Managing Plant Pests with Soaps (ENY344)
- Insecticidal Soaps
- Soap Sprays as Insecticides
- Household Detergent on Tomato: Phytotoxicity and Toxicity to Silverleaf Whitefly

